こんにちは。
台風25号は関東からは逸れたようですが、24号の塩害により成田空港からの京成線がストップしたりと、海外からの観光客の足にもかなりの影響が出たようですね。
塩害により電気系統がショートするなんて初めて知りましたし、今年は本当に自然界からの影響を多く受けるなという印象です。
しばらく自然界からのメッセージが目につく時期に入るかもしれません。
いたずらに恐れるということでなくて、私たちは都市においても常に自然の摂理にさらされているということ、そこに対する畏怖の念と心と身体の備えをもつことが肝要かと思います。
さて僕は今週の10/3、10/4と台湾はイーランで開かれた宜蘭フィルムフェスティバルに参加して演奏をしてきました。
こちらは台北在住の若手映画監督のジョニー・リンが「久高オデッセイ」を観て同助監督のマーティにコンタクトを取ったのがご縁となり、僕のパフォーマンスも合わせて声掛けをして下さり実現しました。
台湾は20年ほど前にアミ族の長老Difangを訪ねて以来の二回目の再訪。
台北桃園空港に降り立つと秋の本当に気持ちのよい気候が出迎えてくれました。
台北駅でマーティのファミリーと待ち合わせをして、一緒に電車で宜蘭へと向かいました。
台北から80分ほどの道中の車内からみる風景は、熱帯のヤシの木やヘゴ(シダ科の大木)などの森林に渓流が走るというまるで沖縄のヤンバル(北部の森林)を想わせる絶景で、そこに時折現れる寺院や駅の周りの喧噪はアジアの原風景そのものでした。
宜蘭駅に着くとやはり風と鳥の声が気持ちよかった。
会場となる宜蘭故事館は古くは県議会場であった建物をリノベーションして作られた歴史と新しい感性の融合を感じさせる素晴らしいスペースでした。
この会場を選ぶということに、主催者側の若い感性とセンスを感じましたね。
パンフレットや看板などのデザインも一つ一つが本当に素晴らしくて、アジアの新しいカルチャーの波を感じることができました。
そこに大重作品が招かれているということに、やはり大きな喜びを感じざるをえませんでしたね。
僕のライブは18:30から、「水の心」と「風の島」の上映前に30分ほど。
この日は平日にも関わらずたくさんのお客さんが来場してくれていまして、その中でオリジナルの「カラタチの恋」や沖縄のメロディ「Tears of Joy」、そして20年前に訪れたアミ族の唄や「リンゴ追分」などを演奏させて頂きました。
終わった後にはアミ族がすむ台東から来たという老夫婦や台北の若いカップルなどが話しかけてきてくれまして、「アミ族のメロディに心を動かされた。」、「リンゴ追分は前から知っていたが、あなたが唄うとまたさらに趣がある。」、などなど本当に嬉しい感想をもらいました。
ライブのMCでもお伝えしたのですが、大重監督の遺志でもあった「海からつながるアジアの友好」という僕らの夢が、一歩一歩実現されていくだろうなという確かな予感を感じました。
その一つのプロセスとして、2020の久高ヤポネシア音楽祭もあるのだろうな、と。
終わった後にマーティもやはり同じような感想を抱いていました。
そして、台湾の素晴らしい雰囲気の中で観る大重作品にはまた改めて海洋アジアの中での美しさと存在感を感じざるを得ませんでしたね。
終わった後はジョニーが宜蘭シーフードのお店で地元有志と僕らの親睦会を開いてくれました。
美味しい料理を囲み、映画や音楽、そして久高島の海の話などをしながら静かに更けてゆくイーランの夜は一生忘れられないものになりそう。
僕らと台湾との素晴らしい繋がりがどうやら幕を開けたようです。
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