Diary

旅とシャーマン〜西アフリカのグリオについて

 

皆さま、こんにちは。

今年の冬は今のところ暖冬のようですね。

とは言え、年末年始は風邪などでダウンしてしまった方が本当に多かったようです。

浄化の嵐が吹き荒れたといいますか、何か新しい循環の流れを感じてます。

こういう時は落ち着いて無理をせず、目の前にあるもの近いものに集中したほうが良いかもしれませんね。

さて、僕のほうはそんなタイミングで再びまた自分自身の音楽的なルーツの一つである西アフリカに行きたいなと思い始めております。

僕が行ったのは西アフリカのマリ共和国というところ。

グリオという世襲制のミュージシャンに会うためでした。

グリオというのは、マリがマリンケ帝国という王国だった時代から活躍していた吟遊詩人であり、冠婚葬祭や儀式を全て取り仕切る司祭でもありました。

また、かつて彼らは文字を持たなかったので、英雄や偉人の物語や神話を歌によって語り継ぐストーリーテラーでもあったんですね。

写真右側が僕がお世話になったグリオのビンタン・クヤテ。

マリの国民的グリオであったシラモリ・ジャバテの娘さんです。

日本で言うとさしずめ美空ひばりさんでしょうね。

僕はシラモリ・ジャバテの歌が本当に好きでマリに発つ前から繰り返し聴いていました。

彼女の出生地である「ケラ」というグリオの聖地を目指したのですが、隣村カンガバで私の家に来なさいと言ってくれたグリオが偶然シラモリの娘さんビンタンだったんですよね。

だから僕は憧れていたグリオであるシラモリの孫弟子になるわけです。

彼らグリオの話で一番印象に残っているのは、国同士の交渉の席にはまずグリオが派遣されるということでした。

儀式や神話の継承を全て担うグリオは、そのコミュニティの歴史や文化を一手に担う存在だったわけで。

つまりグリオの音楽はその国の文化の成熟度を測る指針だったんですね。

まず国同士の交渉の前にグリオ同士が音楽を披露して、それぞれの文化とスピリットを誇示し合ったんでしょう。

彼ら西アフリカの民は武力に頼らないで平和裡に国同士の交渉を解決する手段を古来から伝統として持っていたということになります。

音楽、特に歌は祈りから派生したはずなんです。

グリオの歌は人々の幸せや民族の和を願う祈りの叫びなんですよね。

そういう彼らを前線に立たせて活躍させた西アフリカの為政者達もまた、知恵と勇気にあふれた覚者であったに違いありません。

僕はそのグリオの聖地ケラでママディ・ジャバテという名前をもらいました。

そろそろ西アフリカ、マリが恋しいですね。

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